ドキュメンタリー映画『だぁほ!!』沖縄上映延期についてお詫びとお知らせ

ドキュメンタリー映画『だぁほ!!』沖縄上映延期についてお詫びとお知らせ

2026年3月12日(木)から、シアタードーナツにて上映を予定しておりました映画『だぁほ!!』につきまして、諸般の事情を鑑みて延期することと致しました。

ご鑑賞を楽しみにされていたお客様には、心よりお詫び申し上げます。

シアタードーナツ支配人・宮島真一と映画監督・大須賀博は、上映に向けて準備を進めてまいりましたが、上映場所である沖縄に関連して、今年初頭から起こっている問題の状況を鑑み、今上映することの是非について協議を重ねた結果、今回の上映を延期することになりました。

映画では、沖縄はもとより日本各地や韓国の未来を按じ、志を持った数多くの方々が出演し、その大切な言葉を届けたいと大須賀が監督として、制作をした作品です。その言葉に上映の意義を感じた宮島が、上映するべき作品として選びました。それぞれの思いがつながって上映が決まりました。

しかし、今回、立ち止まるべきではないかという事案が目の前に起こったときに、やはり、大須賀と宮島の両名で協議を重ね、苦渋の決断をすることとなりました。
誠に申し訳ございませんが、ご理解のほど、お願い申し上げます。

以下に、それぞれからのメッセージを記します。
ご一読いただければ幸いです。 重ねて、この度は申し訳ありませんでした。

シアタードーナツ支配人・宮島真一/映画監督・大須賀博

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〈シアタードーナツ・オキナワ代表■宮島真一より〉

いつも、たくさんの方々にお世話になっております。
本日も元気しか取り柄のない宮島です。

さて、これからお伝えすることは、誰かからの抗議があって決めたことではありません。

今回、起こっている問題は、映画の内容とはまったく関係なく、主にSNS上でのことでした。僕も目にはしていたのですが、なにが起こっているのかがよくわからないままでした。本作の上映のお知らせをした際に、何人かの大事な友だちから、「宮島さんの選択は尊重するけれども、今その映画の告知を目にすることはつらい」という趣旨の連絡をもらい、僕は慌てて、なにが起こっているのかをあらためて辿りました。そこで、どのような言葉が沖縄の人たちに投げられ続けていたのかを知り、事態の酷さを目の当たりにしました。

とても大事なことは、
そのSNSのやりとりの中で、僕の身近で大切な方々が傷ついていたということ。

シアタードーナツで上映される作品を決める時に、必ず考えることがあります。それは、その映画を上映したら、「誰かの人生のためになると良いな!」です。でも、時と場合によっては間違うことも有り得ます。間違ったときには立ち止まって引き返す。それができる映画館でありたいと思っています。今回は、その大切さを学びました。

上映延期の決断について、本文を読まれた方々全員が、何が起こっていて、何が問題なのかということを、把握して納得することは難しいかもしれません。ただ、皆が「表現とは何か?」「差別とは何か?」というテーマに向き合うキッカケになるはずです。大須賀監督と一緒に悩んだ時間は、本作の持つ映画の力があったからこそだと思います。

これからも多くの方々が、いろんな場所の映画館で、世界中の映画をみて、豊かなコミュニケーションを育める社会を、そして皆が応援しあえる関係性を築けたらと願います。

僕は、これからもずっと沖縄に根を張ってチバりたい(頑張りたい)です。

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〈映画監督■大須賀博より〉

念願だった沖縄での上映が決まり、大変嬉しく、楽しみに思っていました。 しかし、いよいよ上映、というときになって、年のはじめに大阪の市民グループがおこなった「米兵による沖縄の女性の性被害をなかったことにしない」という趣旨の企画に端を発した、人権に関わる大きな問題が起こっていたことを知り、愕然としました。映画のなかでの重要な取材先のひとつでもある沖縄と、この映画の出演者が拠点とする大阪との間で起こったことを、全く知らないままであったことをまず反省しています。

これがどういう問題であり、そのなかで私の映画の出演者がどのような行為をおこなったのか、どのような発信をおこなったのかについて、SNSをたどり、また、既出の資料を確認していきました。その結果、端的に、これは沖縄に対する潜在的な差別心によって生じたものだと理解をしました。本来連帯し、ともに戦う仲間であった人たちに対して、執拗に攻撃し、揶揄するさまを見て、衝撃を受けました。「差別された人は差別しない」とは断ぜないとわかっていましたが、それでも、自分のなかには「痛みを知る人はそれを人に与えない」と信じこむ気持ちがあったことを自覚しました。

今回の件において、私は、声をあげた沖縄の人たち、女性たちを全面的に支持します。そして、出演者の振る舞い、発信について、受け入れがたく思っています。
彼の言動によって傷ついた方に心からお詫びさせてください。

現在進行形で人権侵害ともいえる誹謗中傷が沖縄の人に向けておこなわれており、この映画の出演者が、少なくとも誹謗中傷する側に立っているということがわかった以上、今、この映画を沖縄で上映することはできないと判断しました。

上映する場所が、人と人とのつながりのなかで信頼を積み上げてきた地元のミニシアターであるということも、この判断を後押ししています。宮島さんに「地元を裏切った」「沖縄の女性を切り捨てた」という烙印を押させるわけにはいかない。

沖縄で、逃げ出すことができないなかで市民運動をおこなっている人たちに対して、遠くから沖縄に連帯し、自らは被害を受けない立場から市民運動をおこなう人は、幾重にも礼を尽くす必要があると私は考えます。

人権という大きな風呂敷を広げることに対しては異論もあるかもしれません。差別したと断じることは出演者に思いがある私としてはさけたい。しかし、少なくとも、彼がおこなったのはあまりにも無礼な振る舞いでした。

沖縄の人たちに、本来であれば本人の誠意ある対応を望みますが、まずは私からお詫びし、いつか気持ちよく、沖縄でこの映画の上映を迎えていただける日を待ちたいと思っています。

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ぼくたちが立ち止まって考えた1.4イベントについては以下にまとめられています。
■1.4イベント問題概略 ― 沖縄の米兵による性被害を語る場は、なぜ「牧瀬茜を守る場」になったのか https://note.com/alert_rose9948/n/n14e7299de00b
(企画段階から当日の経緯、イベント後の論争に至るまでの全体像が時系列で書かれています。当日参加された方々への聞き取りと確認によって、沖縄の性暴力被害を語るはずの場が、出演者を守る場になっていた構造が明らかにされています。)

■1.31声明は維持できない ― 根拠提示欠如と引用問題により撤回・訂正・謝罪を求める https://note.com/alert_rose9948/n/n73f94e3c37a3
(沖縄からの声を「職業差別」と断じる1.31声明に異議をとなえ、その内容について手続きを検証することに112名の方が賛同しています。)

*これまで1.4イベントに関連して書かれたノート(全15稿)の一覧です。 https://note.com/alert_rose9948

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